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強者と弱者では戦い方がまるで違う
WEB技能社の顧客は、建築業界なら圧倒的に従業員数10人以下の会社が多いです。
ランチェスター戦略に当てはめれば「下」とか「番外弱者」の会社が中心。
ちなみに、ビジネス上のランク付けは市場のシェアで判断されますから、同じエリアに100社いれば、10番目の会社が実質上「中位の会社」となります。
学力テストの成績順のように「10番目?上位の一角じゃん!」とはなりません。
20番目なら中の下で、40番目は下、60番以下は番外弱者です。
そして、このような弱者と強者では戦い方が大きく異なります。
例えばリフォームで年商50億規模の会社であれば、ドミナントではなく、主要都市の駅近くに堂々と出店する強者の戦略を取ることが多いです。
戦略がまるで違うし、弱者がこれを真似したところで基本的に成功しない。
ですからよほどのことがない限り、僕は小さな会社が強者に憧れて戦略を真似をすることはオススメせずに、きちんとした根拠に基づいた弱者が勝つための戦略で戦うことを推奨しています。
強者が弱者の戦略を採用すると…
ところが極たまに、強者が弱者の戦略を採用していることがあります。
その中でも僕が「これは凄い」と感じたのが、あるリフォーム会社の戦略。
ここは年商50億規模の会社ですが、リアルではなく、Web上でランチェスターにもとづいた戦略を展開していました。
「全国どこへでもリーチできる飛び道具」というイメージがあるWebでの集客を、対象をニッチに絞ることで、ドンピシャリで集客ができる方法へと変えていたのです。
Webでのランチェスター戦略とは?
この会社では、様々なニッチキーワードで上位表示対策を施しています。
例えば「外壁 ツートン シミュレーション」。
このようなニッチなキーワードからでも、この会社のホームページには月間300件ものトラフィックが集まっています。
※調査したのは2018年4月
同じように他の多くのニッチキーワードでも次々と上位表示させることに成功しており、その結果、数万単位の優良なトラフィックを自社のホームページに集めているのです。
ネット検索では一般的に、悩みが深かったり、目的が明確な人ほどテールワードを増やして(複数の単語を入力して)検索する傾向があります。
表にすると
このようになるのですが、例えばダイエットなら
・「ダイエット 効果」
・「ダイエット りんご 効果」(ロングテール)
・「ダイエット りんご 酢 効果」(ロングテール)
となり、「ダイエット 効果」よりも「ダイエット りんご 効果」のほうが、調べる人の数は少なくなります。
ですが「ダイエット りんご 効果」で調べる人は、体系への悩みがより深く、解決策も強く求めている人たちです。だから、良い商品があれば購入する確率も高くなります。
これを利用して、この会社では上位表示が簡単で、しかもお客の悩みが深い「商品名+素材名+悩み」などのリフォーム関連のキーワードを狙い、のきなみ上位表示対策を施しました。
そして、1つ1つのキーワードからのトラフィックは少ないものの、トータルでは今すぐリフォームを考えている「今すぐ客」を多く集めることに成功したわけです。
ちなみに、会社名やロングテールのように検索数の少ないキーワードは、上位表示対策が簡単で、しかもキーワード広告も低単価で出稿できます。
どれくらい簡単かというと、HP制作の営業現場では、このような放っておいても1位がとれるキーワードを餌にして「◯◯というキーワードで1位表示させてみせます!」と言うトークが飛び交っているほど。
ですからニッチキーワードであれば、さほど苦労することなく上位表示ができます。
ライバルの弱い地方での集客は宝の山?
このやり方は「ロングテールSEO」と言って、もともとはアフィリエイトなど、ブログから収入を得ている人たちが活用していた方法です。
これに目をつけたウォーターサーバーの会社が数年前に「地域名+商材名」のキーワードで全国の市町村ごとに数万ものリスティング広告を展開し、格安の広告費で数千万の利益を得ることに成功しました。
そして、これを見ていた大手コンサルティング会社が自社の顧客に紹介したことで、最近になって建築業界でも使われ始めています。
ですが、この戦略はまだまだ一部の会社しか採用できていないのが現実。
僕たち弱者にも付け入る隙が十分にありますし、特に地方はライバルが弱いので、ニッチなキーワードなら見向きもされていないお宝ワードがたくさん残っています。
あなたの会社でブログの内容や広告文の質(特にコピーライティング)が担保できるのであれば、この方法を使えばウェブからの集客数が劇的に変わる可能性もあります。
ウェブは未知の世界だからと毛嫌いせず、一度考えてみてはいかがでしょうか。