昔売れた広告の中に、こんなものがあります。
タイトル:「盗品」売ります
消費者重視の新しいコンセプトが登場。
リスクを冒す気があれば、盗品を買うことができます。
足がつく心配はご無用。保証あり。当社の盗品は新品同様で、
かつてのブランドや持ち主が知れることはありません。
この広告、初めて読んだときには思わず「どういうこと?」と気になって続きを読み進めてしまいました。
ちなみにこの会社が提供しているのは、不良品を買い取って修理し、入会金500円のクラブを通じて販売するサービス。
ごく普通のリサイクル販売なのに「盗品」と書いて世間の注目を集めたこの広告、あなたはどう思いますか?
Contents
ヘッドラインの本来の目的
僕の個人的な考えをいうと、この広告は全然ありだと考えています。むしろ、真似できるならやりたいくらいです(笑)
広告におけるヘッドラインの目的は、注意を引くと同時に、お客に続きを読んでもらうことです。
その意味では「不用品ぜ~んぶ買い取ります!」みたいなコピーよりはよっぽど注目を集めるし、「一体どういう事?」と最後まで文章を読んでもらえる可能性は高い。
実際にこの広告はよく売れていますし、広告に関するクレームも特になかったそう。まさに勝者だと言えるでしょう。
工務店やリフォーム店の集客用チラシでも…
この記事のタイトルを「このキャッチコピーどう思う?」としたのにも理由があります。
コピーの話なので本当は「ヘッドライン」と書きたかったのですが、普段から広告の一番上の目立つ部分のことを「ヘッドライン」と言う人はごく少数、かなり勉強好きな人だけです。
僕もせっかく記事を書く以上は、できるだけ多くの人に読んでもらいたい。
だから認知度のない「ヘッドライン」と書くのはやめて、少しでも注目してもらうために「キャッチコピー」という世間に知られている言葉をチョイスしています。
当たり障りのない言葉を使っていない?
同じように新築やリフォームのチラシでも、お客の注目を集めて続きを読んでもらう工夫をすると、反応が大きく変わることがよくあります。
「うちに任せてください!」とか「リフォームやってます!」のような字面を見ても、普通の人は続きを読みたいとは思いません。
それなら「増改築なら100%ご満足いただけます」とか「水回りのリフォーム、こんなのはいかが?」のほうがまだマシでしょう。
ターゲットを絞る、ニュース性を出す、提供できる価値を明確にするなど方法はいろいろありますが、あなたが今使っている広告に当たり障りのない言葉が並んでいるなら、ヘッドラインを見直すだけで効果が上がる可能性は高いと思います。
広告は最後まで読まれることがほぼない
あなたも自宅に届く大量の広告の中で、最後まで読む広告なんてほぼないと思います。
その一方で「おっ?」と感じて手に取り、続きを読む。するとまた続きを読みたくなり、ズルズルと読むうちに気づいたら商品を買っていた…といった経験も1度や2度ではないはず。
ウェブや通販なんかで購入したケースは、特にそのパターンが多いでしょう。
あなたの財布の紐を緩めたその商品の広告には、「おっ?」と思わせるポイントが必ずあったはず。
その広告と同じように、あなたの会社の広告も最後まで読まれるようになれば、問い合わせ数が必ず増えます。
次に広告を作るときには、ぜひ「まずは注意を引く」ということを意識してみてください。