弊社のお客さんからよく受ける質問として多いものに「広告の反応が悪い」というものがあります。
基本的に建築系の会社は1件あたりの単価が高い場合が多いので、ほとんどの会社において、少し文章や見せ方を変えるだけでも反応が改善できる場合が多いです。
でも、地域や競合の状況によっては、赤字まではいかないものの、契約金額と比べて広告費用が高くなりすぎる場合があります。
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本当に大切なのは、広告費用ではない
1件の受注のためにかかるコストが大きくなると、ほとんどの社長は「顧客獲得コストが高すぎる!」と嘆いたり、怒りの気持ちがわいたりするものです。
弊社も今は紹介がメインなのでめったに広告はうちませんが、それでも広告をだして反応が悪いと、あまり気分がよくありません。
もちろん反応が悪ければ修正するのですが、うちの場合、広告の費用が客単価を超えていたとしても、そのまま広告を打ち続けることがあります。
それは「広告費が顧客のLTV(ライフタイムバリュー)以下になる場合」です。
顧客の買い物は、1度きりではない
LTV(ライフタイムバリュー)とは、顧客が生涯を通じて会社にもたらす利益のことです。
わかりやすいように、集客に特化したホームページを例に説明します。集客に特化したホームページの相場は、150万程度です。(高いものだと1,000万を超えますが、相場はこんなもんです。)
仮に弊社が広告からの問い合わせがあった会社に150万で販売するとすれば、広告費も含めた経費が150万を超えれば当然赤字です。(例えなので、税金などは省きます)
でも、弊社の場合、他にもコンサルであったり、その他のサポート型の商品もあります。というか、今やそっちがメインです。
ありがたいことに、他の商品も購入してくれる会社が多いので、顧客が一生の間にもたらす利益は150万円よりも高くなります。
ですから、LTVまで考えて計算をすれば、広告費として使える幅はもう少し広くなるのです。
あなたの会社の顧客のLTVはどれくらい?
LTVは、以下の計算式ででてきます。
平均購買頻度×客単価×購買継続期間
他にも指標となる数字はありますが、そこまで細かく計算しなくても大丈夫です。
ちなみに、もっとざっくり計算することもできます。会社の総売上を、顧客数で割るだけです。
この計算で仮に「50万円」という数字がでたなら、「なんでか知らないけど1人(1社)あたり50万の利益をもらっているんだな」と考えることができます。ざっくりしすぎですが(笑)。
でもそうなれば、もし商品の単価が20万円でも、1件の顧客獲得にかけるコストを50万円まで増やすことも可能になりますよね。
本当に広告が無駄なのか見極めよう
このようにLTVを基準にして考えると、広告の戦略が変わってくることがあります。それにLTVを伸ばそうと努力していると、自然と既存客を大切にするようになるものです。
新規客を追いたくなる気持ちはみんな同じだけど、本当に大切にすべきなのは既存客。そう思って事業に取り組むと、会社としてのスタンスもきっと変わります。
そうなると、新規客ばかり追わなくても利益が増えるはずです。ぜひ考えてみて下さい。