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お客は商品=価値だとは思ってない?
うちも所属するIT業界ではAIの登場により、ここ数年で集客に対する考え方が劇的に変わってきました。
お金さえ払えば数字の分析はAIがしてくれるし、しかも人間が気づかないようなところまで勝手にフォローしてくれる。
だから「AIを活用できれば放っておいても儲かる時代が来る!」なんてビジネス雑誌などでは声高に叫ばれていましたが、フタを開けてみれば、意外にも人間味のある活動を地道にこなした方が良い結果になっているようです。
AIとは少し違いますが、工務店やリフォーム会社の集客においても、この数年で顧客に提供する価値の伝え方が大きく変化したように感じられます。
どういうことかと言うと、昔は目の前の商品やサービスがどれだけ優れているかを伝えることが大事だったのが、現在は商品やサービスを通してできる「体験」や「経験」を顧客が重視しているようなのです。
広告の反応を5分であげる方法③という1年近く前の記事で「ライフスタイル・マーケティング」という言葉を使ってハーレーの事例を説明したように、いよいよこれからのマーケティングは「理想の生活を実現してくれそうな会社」というスタンスでやった方がいいのかな、という気もしています。
工務店やリフォーム会社の集客では「見える化」が鍵
最近はTVでも「トイレが楽しい空間なのでなかなか出られない」というCMを流す住設メーカーだったり、家を通じて子どもや家族の成長や出来事を追いかけるCMを流すハウスメーカーがいたりしますが、まさにこれらはライフスタイル・マーケティングの典型例と言えます。
商品を買うことで起こるであろう「顧客にとっての素晴らしいストーリー」。
これを疑似体験してもらうための見える化に成功すれば、商品の差別化では到底追いつけないマーケティングを実施することができると言うわけです。
例えばお客様の声を…
ウェブでの集客に力を入れている工務店やリフォーム会社であれば、HPの目立つ位置にお客様の声を掲載しているのはごく普通です。
でも、例えば、これを施工後から一定の期間がたった顧客にお願いをして、生活感のある写真や動画を撮影して掲載したら…。
ホームページの中でリビングの写真や動画とともに「ワークスペースを作ったおかげで、子どもの宿題を見ながら家族で団らんもできて、本当に幸せになんです」なんて奥様が話していれば、きっと見込み客はそれを自分事に置きかえて追体験できるでしょう。
他にもエアコンを使わずに快適に過ごしているとか、床を無垢材にしたおかげで子どもが気持ちよさそうに寝ているとか。
顧客が要望を持っていそうなポイントを「見える化」して追体験できるようにしてあげれば、非常に効果的なマーケティングができます。
「良い家を作れば売れる」時代はもはや終わり
少し前までは、いかに商品やサービスが優れているかを伝えることが有効と言われていました。
ですが、今ではあなたの会社に問い合わせがあった時点で、顧客はすでに「良い家を作ってくれるだろう」という考えを持っています。つまり、ある程度の信用が入っている状態です。
そんな人に商品の素晴らしさを全面に押し出して説明しても、それは本当に聞きたい情報ではなく、ちょっと的はずれな営業となってしまうでしょう。
今の時代は「モノ売り」ではなく「コト売り」。
ハーレーがバイクではなく「ハーレーに乗る楽しい生活」を売って大成功したように、あなたも「新築を建てたり、リフォームをすることによる楽しい生活」をどのライバル会社よりも明確に顧客に伝えることで、新規客だけでなく、OB客からの紹介案件も含めて自然に儲かる良いサイクルを作ることができると思います。