先日、ある工務店の社長さんからホームページのリニューアルについての依頼がありました。
なんでも「いくらブログを書いても上位表示できないから、リニューアルを検討している」とのこと。
以前から付き合いのある社長さんなので、この方の会社のホームページは僕も知っており、決してクオリティは低くないという印象を持っていました。
だからこそ疑問に思って改めて確認をさせてもらったのですが、やっぱり内容は悪くない。けっきょく、今はリニューアルの必要がないという判断になり、今回はお断りさせていただきました。
細かい点を言えば、いくつか修正するべきポイントはありました。社長自身も鋭い方でそこに気づいており、今以上にUSPなどを落とし込めば、大きな差別化を行えるだろうとの計算もあっての依頼だったようです。
ただ、同じ地域の競合会社と比較したときに、少なくとも現段階ではお客から選ばれない内容とまでは言い切れませんでした。さらに、検索エンジンからマイナスの評価を受けるような仕様でもなかったことで、けっきょく今回の判断に落ち着きました。
この社長には、費用のかかるホームページよりも、他のもっとレバレッジが効くポイントを改善したほうがいいですよ…という説明を行い、納得していただいた次第です。ですが…。
Contents
集客を狙うなら、ブログと日記を混同してはいけない
仕様も内容も悪くないホームページ。そして、ブログも週に1度は更新している…。
それでも検索順位が上がらない問題の原因は、彼らのブログの内容を見た瞬間にひと目で分かりました。それは、
基本的に内容が“日記”だった
ということです。
書いているのは社長本人だったり営業の社員だったりするのですが、いずれにしても、日々の日記を書き綴っているだけの内容だったのです。
なぜ日記を書いているのかを聞くと、製作会社さんに「記事を書き続ければ順位が上がりますよ」と言われたので信じて書き続けたそう。書き続けた期間は、なんと約1年半にも及んでいました。
もちろん、これに関して製作会社さんに非はありません。最近増えてきた集客型もどきの会社も含めて、普通は制作後のSEO対策は管轄外。記事の書き方を教える必要はありません。
※余談ですが、SEOパックや◯◯プランなど、上位表示対策を商品として販売する会社には注意してください。現在の検索エンジンは、決まったパッケージで上位表示できるアルゴリズムにはなっていません。
もちろん、地方の会社を中心に、今も日記だけで上位表示を達成している会社はあります。
ただ、この場合は、競合会社が更新をしていないことで、相対的に更新を続けたことが評価された場合がほとんど。
ある程度知識がある方はもうお分かりかと思いますが、現在の検索エンジンは、◯◯の施策をしたから上位に表示される、といった単純なものではありません。
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは250以上のアルゴリズムを用いて、競合他社とあなたのサイトを比較しています。
そして、よりユーザーにとって役に立つサイトだと判断されれば、晴れて上位表示をしてくれるようになっているのです。
上位表示を狙うのに、最低限必要なこと
今回の話で重要なのは、「お客にとって役に立つ内容が、検索エンジンに評価されている」ということ。
となると、他人の日記を読んで「これは読んでよかった!」とは普通なりませんから、日記をいくら書いても、他に本当に役に立つ記事を書いている競合がいれば上位表示など望めません。
さらに、ブログを書く上で検索エンジンが設定している「ルール」とでも言うべきポイントを最低限抑えておかないと、その土俵に立つことすらできなくなります。
そこで今日は「これを間違えたら、競合がきちんと対策していたら絶対に勝てない」というポイントなの中でも、知らずに間違えてしまっている人が非常に多いポイントについてお伝えします。
見出しの設定を行っていない
ブログの更新について、僕がもっとも多いと感じる間違いは、基本的な「見出しの設定をきちんと行っていない」というものです。
きちんと出来ている人にとっては、当たり前過ぎて「嘘でしょ?」となるかもしれません。
しかし、タイトル以外、何の見出しも設定されていない記事を書いている会社は、僕の感覚ですが半数近くに上ると感じています。
繰り返しますが、ここを抑えているかどうかは、とても大事なポイントです。
ということで、今回は全世界で6割以上のシェアを誇り、SEO対策をするのにも何かと便利な、WordPressを例に詳しく説明させていただきます。
(WordPressを使っていない方は、お手数ですが製作会社さんに聞いてみてください^^;)
見出しの概念を知ろう
見出しの設定の目的は、記事内の段落をきちんと整理することで、検索エンジンに「こういう内容の記事を書いているんですよ」と伝えることです。
設定というと少し難しく感じるかもしれませんが、やってみるとそんなに難しいことではありません。
記事を作成する画面の中の、この部分を使うだけで簡単にできます。
もしくは、細かい設定を施している場合は
こちらを使っている方もいるかもしれません。このどちらかを使って、見出しの設定を行います。
やり方は簡単で、見出しにしたいテキストを選択したら「段落」もしくは「Quicktags」から該当する見出しを選んでクリックするだけです。
ポイントは
①見出し1…タイトル(使うことはありません)
②見出し2(h2)…見出し
③見出し3(h3)…h2の次の見出し
④見出し4(h4)…h3の次の見出し
この順序を守ることです。ですから、h2の後にh4が来て、次にh3が…となることは絶対にありません。(見出し5以下を使うことは基本的にないので、省きます。)
またWordPressの場合タイトル(見出し1)は別に入力する項目がありますから、見出し1を使うことはないのでご注意ください。
参考事例はこちら
今回のこの記事は、そのまま参考にしてもらえるよう、あえて細かく見出しを付けておきました。ページ上部の目次も見出しと連動するように設定しているので、ひと目で段落の構成がわかると思います。
タイトル(h1)
→サイトの上位表示対策でよくある間違い
見出し2(h2)
→集客を狙うなら、ブログと日記を混同してはいけない/上位表示を行うのに、最低限必要なこと/見出しの設定を行っていない/文字数にも気をつけよう
見出し3(h3)
→見出しの概念を知ろう
見出し4(h4)
→参考事例はこちら
文字数にも気をつけよう
いかがでしょうか。
今回紹介したような見出しの設定をきちんと行い、キーワードもきちんと設定すれば、上位表示を狙っていくための土俵に立つことができます。
ちなみに検索エンジンが「お客にとって役に立つコンテンツを評価する」ということは既に書きましたが、その中には文字数も評価対象の1つとして含まれています。
一概に何文字とは言えませんが、一般的には1,500文字くらいが目安となっています。それくらいの分量がないと、お客にとって役立つ記事にはならない、というのが理由です。(ちなみに、この記事は3,200文字くらいです)。
見出しを設定しても、あまりにも文字数が少なければ評価は低くなってしまうので注意してください。
この記事が今後、あなたがブログを書く際の参考になれば嬉しいです。ウェブからの集客も狙っているなら、ぜひ見直してみてください。
P.S
3年前と今では、検索エンジンからの評価のされ方が明らかに変わっています。
実際にうちが行っている実験用ブログでも、建築業界ではまずありえない程の検索ボリュームがあるキーワードにおいて、たった2記事で1位を獲得した事例がでています。
IT業界は2年前の情報は古いと言われるくらい、移り変わりが早いです。ですから、もし上位表示について勉強をしたいなら「古い情報は信じない」というスタンスで勉強して下さいね。