建築業界に限らず、ビジネスにおいてセールス、すなわち営業力は重要な能力の一つです。
本屋に行けば営業のやり方に関する本は数多く積んでありますし、ネットでも検索すればたくさんの方法論が出てきます。
勉強熱心なあなたなら「これ、書いてる人は本物なんか?」と疑ったことも一度や二度ではないでしょう(笑)。
社員の営業力が伸びなくて社長が悩んでいるパターンも多く、この間も新規に問い合わせをもらった岡山のある社長から「いくら教えても効果がないし、どうしたらええんじゃ!」とヤキモキしてる…なんて話を聞かせてもらいました。
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9割以上の営業マンが使っている営業手法
日本の営業マン・営業ウーマンの9割以上は、応酬話法を使って営業をしていると言われています。
「説得セールス」とも呼ばれるこの話法ですが、YES取りやレビュー話法を組み合わせると、実際にかなり強力です。
多くの会社で「営業=応酬話法」だと思われていますし、あなたが今までに勉強した営業手法も、おそらく大半がこの話法に関連するものだと思います。
応酬話法の弱点
そのいっぽうで、応酬話法は「ああ言えばこう言う」だとか「ゴリ押しセールス」、「売り込み感が強くて、お客の気持ちを考えていない」などとも言われています。
そのせいか、社内でトップセールスになるような人でも「実は“本当に顧客のためになっているのか?”と感じることがある」と話してくれることがあるくらいです。
応酬話法は、訓練すると本当に顧客が商品を望んでいない場合でも、その場で説得して購入にこぎつけられる話法です。
ですから営業の数字がほしい時にはつい使ってしまうのですが、これをやると売りつけた本人は満足できるのですが、購入した顧客は「本当に必要な工事ではなかった」と後になって感じます。
そうなると会社に対しての不信感がつのり、それが悪い口コミに繋がっていく。
そんな会社がリピートや口コミからの売上に頼れるわけもなく、結果、新規客ばかりを延々と追いかけるようになる…。
トップセールスマンが感じる悩みも、このような現状から来ているようです。
営業時に会話の主導権を握ろうとする人は要注意
顧客からの評価が悪い(不満を持たれやすい)営業には「会話の主導権を握ろうとする」特徴があります。
相手を説得して誘導したい意識が強く、大きな声で高圧的に話す人などはその典型と言えるでしょう。
このような特徴を持つ営業を相手にした顧客は、会話が進むにつれて抵抗する気がなくなり、徐々に弱々しくなっていきます。
営業からすると、こうなればしめたもの。
会話が思い通りに進むので「お、コレはいけるんじゃないか?」とワクワクしながら会話を進めていきます。
でも、いざ契約の段取りになると、顧客は最後の力を振り絞ります。そして、こう反撃するのです。
「ちょっと考えます」
この後は、いくら説得したって契約にはなりません。それどころか、営業は家に帰った顧客からボロクソに言われていたりします。
営業力に頼る度合いを減らそう
このような状態に悩んでいる会社は、決して少なくありません。
僕はそのような会社さんを含め、顧客企業には「ハイ・プロバビリティ」と呼ばれる営業手法をお伝えしているのですが、実践した多くの会社で上記のような悩みがなくなった他、契約率が20%以上上昇するケースもでています。
この方法を使うと「会話で主導権を握る必要などない」と感じられるようにもなるので、本当にオススメです。
応酬話法と話し方があまりにも違うので最初はビビるし、慣れるまでに時間もかかりますが、僕自身もこの効果の大きさは身をもって体感しています。
とは言え、ビジネスは掛け算で成り立っていますから、営業力だけを伸ばして行く考え方は危険です。
月に1000万売る営業がいくらテクニックを磨いても、売り上げが今の2倍になることはまずあり得ません。
そんなことを考えるくらいなら、問い合わせ数を2倍にする方がよほど簡単で早いです。営業の人数が多い会社であれば、1人1人に契約率が5%上がるツールを持たせた方がよっぽど効率的でもあります。
今回は「営業が会話の主導権を握るのは良くない」ということを伝えたくて書き始めたのに、だいぶ話がとっ散らかってしまいました(笑)。
顧客の満足度に大きく寄与する内容なので、1つでもあなたのビジネスの気づきに貢献できたなら嬉しいです。